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社員の能力を正しく評価するには

考える男性

人事評価基準

人事は、企業で働く従業員の管理や新しい人材の獲得、さらに給与計算などの様々な業務を担っています。企業によって異なりますが、給与の査定には目安として、「年功序列」と「成果主義」が挙げられます。2つの評価制度の大きな違いは、「理論か結果」による評価になります。評価制度によって、働く従業員の意識も変わってきますので、2つの評価方法について紹介します。

年功序列のメリットデメリット

年功序列は、会社に勤める年数が長ければ長いほど、給与が上がっていく制度です。日本特有の制度で、海外には、年功序列を採用している企業はあまりありません。

年功序列のメリットに、人事が比較的楽に従業員の評価ができます。勤続年数を基準に査定が行われるため、管理しやすく、従業員も給与から、今後のライフプランを立てやすくなります。

次に、年功序列のメリットとして仲間意識の向上が挙げられます。勤続年数によって評価されるため、長く勤めればそれだけ仕事の幅が増えていきますので、新しく入社した人材に教える責任感もあります。

同時に、新入社員も社内業務のノウハウを教わりたいため、双方の意見の一致から、お互いの対立が生じにくくなります。

逆に、年功序列のデメリットには、入社してまだ日が浅い場合では、企業に結果を残しても昇給アップが望めません。また、勤続年数が長い人材では、最低限の業務をこなすような企業に積極的に貢献をしようとする意欲が減退してまいます。

成果主義のメリットデメリット

年功序列とは対照的に、従業員の能力を重視することで成果に応じて給与や待遇が決まってくる成果主義があります。

成果主義のメリットには、企業の利益に貢献したと評価された場合、入社したばかりでも、昇給アップが期待できます。これによって年功序列と比較して従業員は、積極的に仕事に取り組む意欲が向上します。

成果主義のデメリットには、評価基準が難しいとされ、個人に適切な給与を配分しづらくなります。また、評価してほしいあまり、自分を強調しすぎて、周囲との協調性が低下してしまうことが挙げられます。

社員のモチベーションとの関係

年功序列と成果主義の2つの評価制度は従業員の労働意欲に影響を与えるでしょう。

例えば、年功序列の場合、若い社員は先輩社員から、業務内容を教わりながら勤続年数を重ねたいため、一定の年齢に達するまでは働く意欲が強いと想定されますが、仕事内容にも給与にも安定し始めた頃、仕事のパフォーマンスが一定になり、業績の向上見込みは低くなります。

成果主義の場合、結果を出せば評価給与アップが望めるため、基本的に定年になるまで労働意欲の低下はありません。しかし、周囲と対立が起きたり、結果が出せなければ、今まで以上の給与も期待できませんので、人によっては労働意欲が低下してしまうことも。

近年、ライフスタイルの多様化によって、働き方も大きく変わってきています。企業は2つのどちらか一方ではなく、評価制度のメリットデメリットを考慮して、バランスの良い給与基準の作成が望ましいでしょう。